文鳥社とカラスの社長のノート

株式会社文鳥社/ 株式会社カラス のバードグループ代表をやっています。文鳥文庫を売ったりもしています。

「さいごは人柄」~ビジネスに必要なことは(友人の)父から教わった~

最近、ちょっと気になるサイトがありまして

カクン.com というやつです。

 

みんなの家にあったカクンを共有しあおう、ということなのですが、

確かに他人の家のローカルルールって面白いものですね。

「漢字の勉強は、ジャンプでじゅうぶん。」

僕はこれ好きでした。なんていいお母さんだと思います。

 

僕の家のカクンは、あまり思い出せません。

でもいつも隣で夜な夜な仕事をしているデザイナーのケンタンと話していたときのこと。

 

「ケンタンの実家のカクンってあるの?」

「あるよ」

「どんな?」

「さいごは人柄。」

 

クールに言い放つケンタンに、僕は言葉を失いました。

 

「さいごは人柄。」 

なんていいカクンなんだろう。言葉にしてたった8文字。

これほど的確端的な教訓も他になかなかお目にかかれない。

ふだんあまり話さないお父さんが、お酒を飲んだ席で語ったらしいが、

なんと鋭く深くかっこいいのだお父さん。

 

そんなわけで、仕事も、友人も、結局のところ

「さいごは人柄」なのだと近頃よく思う。

 

社会人生活のなかできっといろんな人と仕事をする。

仕事が出来る人がいれば、出来ない人もいる。知識がある人間がいれば、発想が優れた人間もいる。キッチリかっちり仕事をするタイプもいれば、大雑把なんだけど大きな絵を描ける人もいる。デザイナーもいれば起業家もいれば上司もいれば部下もいればフリーの建築家もいれば会計士もいれば同期もいる。どんな道にいても、尊敬できる人はいる。すぐれた人と一緒に仕事をするのは実に楽しい。

 

だけど、どんな人と仕事をしたいか?と聞かれれば

「いいひとで、品のあるひと」と僕なら答える。 

もう少し具体的に書いてみると(ちょっと偉そうになりますが)

 

お金の流れに関係なく、相手へのリスペクトがあるひと。

年齢や職歴に関係なく、相手の意見に耳を傾けられるひと。

余計な見栄をはらず、偉そうにしないひと。

自分がどれくらいの場所にいるか把握しているひと。

謙虚であり、自分の仕事に誇りを持っているひと。

 

思いつくまま正直に書いてみたけど、文字にしてみても、

出来る人だとか、役職だとか、肩書きだとかそんなことは心底どうでもよくて、

こういうことが遥かに大事だと僕は思っている。

 

そしてこのリストをもっとも短くキャッチにしたら、

さいごは人柄」になると思ったわけです。

このたった8文字の呪文さえ忘れなければ、きっと人生はうまくいく。(と僕は思っています。)

 

もちろん自分はこんな高いハードルはクリアできていません。

そうありたいと思うばかりです。

 

さて、カクンの話からずいぶん遠くまで来てしまいました。

書いているうちに我が家のカクンをひとつ思い出しました。

 

「何かひとつ頑張ればそれでいい」

意訳だけど、そんなこと言ってくれていたことを覚えています。

それで、僕はバスケばっかりやってたけど、

そのおかげでいろんなこと出来るようになった気がします。感謝。

 

さて、みなさんもカクンを思い出してみてはいかがでしょう?

きっと今の自分にも何かいいことがあるはず…です。では。