文鳥社とカラスの社長のノート

株式会社文鳥社/ 株式会社カラス のバードグループ代表をやっています。文鳥文庫を売ったりもしています。

「1.01の法則」のウソ ~ If it’s not fun, why do it? ~

少し前に「1.01の法則」というのが流行りました。そうですこれです。

 

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どこかの学校に貼ってあったとかで、誰が最初に考えたのかは知りません。

みんな共感して、シェアしていました。僕もそのときは、なるほどと思ったものです。

 

しかしちょっと冷静に考えてみれば、なんと残酷な教えでしょうか。

 

「がんばれ!」「努力しろ!」「さぼるな!」 

そんな「人の人生を破壊するやっかいな根性論」を数値化したにすぎません。

まるでたったの0.01 を頑張れない人間はゴミ人生を送るしかないようです。

 

因にこれを50年にいったいどうなるのでしょう。計算してみた。

1.01の人は、7.3294525e+78 (0が78個)

0.09の人は、2.1993857e-80 (.0が80個)

となります。本当にそうでしょうか?断固言いたい、答えはノーだと。

 

これはただの数字です。人間の成長はそんな単純な方程式では紐解けない。

 

逆のことを言うようだけど、努力することはもちろんいいことです。

努力なくして成長はない。これはきっとウソじゃない思います。

ただ教育の順序として間違えてると思う。「環境」という要素を無視しているし、何を「こつこつ頑張る」のかという話が抜け落ちている。

 

「やりたくないこと」を"1.01"ぶん毎日頑張れる人はたぶんいないと思います。

「やりたいと思えること」だったら放っておいても ひとは"1.01"ぶん頑張れる。

 

楽しいことなら、頑張れる。だから成長できる。

人間というのはそういう生き物です。それは太陽は東からのぼるのと同じくらい自然の摂理だと思います。

 

だからまず教えるべきことは、こんな理屈ではありません。

こういうべきだと思うのです。

 

”If it’s not fun, why do it?” 

楽しくなければやる意味ないよ

 

 

これは最近見つけた大好きな言葉。(日本に進出したアイスクリーム屋さんの「BEN&JERRY’S」のインタビューより)あの「選挙いったらアイス無料」をやってたところです。

 

 今すぐこれをすべての学校の壁に張り、すべての企業の理念にし、すべての家のカクンとして採用してほしいと思う。 「楽しいことをやる」それが「1.01の法則」を実現する前提です。 

 

なぜだか分からないけどこの世界では嫌なことでも苦しみながら努力することが美徳だと考える人がいる。むしろ嫌なことをやったほうが人は成長すると考えているようにすら見える。

 

こういう人種は「楽しむこと」と「楽すること」をごっちゃにしているんだと思います。(大昔にこの漢字を同一にした誰かが戦犯かもしれない) 

 人は楽しみながら、悩み苦しみ成長する生き物です。

 

ジョブズはこう言いました。

私が挫けずにやってこれたのはただ一つ、

自分のやっている仕事が好きだという気持ちがあったからだ

稲盛和夫も言いました。

想像を絶するような苦労でも好きでやっているなら、

本人は苦労とも思わず、記憶にすら残っていない。

宇宙兄弟でビンセントが言いました。

人生は短いんだ。テンションの上がらねえことにパワー使ってる場合じゃねえ。

 

まぁ本当の問題は「楽しいことを見つけられない」というところにあるのかもしれないけど、その話はまた今度考えてみたいと思います<(_ _)>

 

なにはともあれ、楽しくないことを毎日「こつこつ努力」しているのならやめましょう。そんなことで人は成長できないしむしろ大切な何かと引き換えに人生をすり減らしていくだけです。

 

そういうときは何度でもこの言葉を想いだしましょう。

そして声にだして空と海と風に向かって聞いてみましょう。

 

”If it’s not fun, why do it?”