文鳥社とカラスの社長のノート

株式会社文鳥社/ 株式会社カラス のバードグループ代表をやっています。文鳥文庫を売ったりもしています。

先生、大学って、ほんとうに必要なんですか。

大学にいかなくちゃいけないものですか。というようなことを、高校の頃に先生に聞いたことがあった。どんな答えが返ってきたかはよく覚えていない。それくらいには曖昧な回答だったのだと思う。今とは比べ物にならないくらいに無知だったので(今も無知なんだ…

大人はええぞ。

まずな、宿題がない。 うまいもんが食える。 な、ええやろ。 やりたいことができる。 好きな仕事が選べる。 じぶんでお金を稼げる。 好きな人と結婚できる。 ええやろ? それからいちばんええのはな、 大人になってからでも いくつになっても なんぼでも や…

とあるダメな新米コピーライターの話。

先日、博報堂の先輩と飲みながら、昔話をした。 とある「コピーのかけないコピーライターの話」だ。 そのコピーライターは、本当にダメコピーライターだった。広告のイロハもわからず、きちんとした文章を書く訓練もされていなかった。出身が理系だったから…

『デザイン思考』とは何か。

2015年は「デザイン思考(Design Thinking)」という言葉が日本で割と一般的になった年だったような気がします(この一年で「デザイン思考」にまつわる本が100冊近くもでたとか)。しかしながら、その本質を理解している人はとても少ないようです。当たり前なの…

起業して、よかったこと、悪かったことを、つらつらと。

2015年に取り組んだ最も大きな仕事は「会社を辞める」ことでした。 たかだか会社を辞めるということが、どうしてあんなに大仕事になるのだろうかとも思いつつ、半年がたち、振り返ってみて「辞められたこと」は、やはりとても意義のある出来事だったと考えて…

「はあちゅう」という生物について。

「はあちゅう」とは、社会人同期で、彼女が電通に入社した同じ年に、僕は博報堂に入社していた。 まったく面識はなかったのだけど、その頃から「はあちゅう」という名はよく聞いていた。彼女は、東京の都市伝説のように存在した。見たことはないのだけど、な…

「経済成長」が、死語になる日まで。

この文章のテーマは何かと言えば、「これからの時代のいいアイデアは、経済を縮小させる」ということです。 この前、ある学生さんから、不思議な話を聞きました。 とある「アメリカの電気自動車メーカー」と、とある「日本の大手自動車メーカー」が提携を解…

あらゆる仕事は、次世代の誰かへのエールであってほしい。

カロリーメイト CM|「見せてやれ、底力。」篇 120秒 - YouTube 見てもらえるとわかるのですが、なかなかすごい映像です。何がいいと思ったかと言えば「学生を起用している」ところです。 僕自身が製作に関わってないので詳細は分かりませんが、(きっとそれ…

博報堂の就活のESを書いてみる

就活の季節になりました。(昨年から大分ズレてますが) 今年は、例年より少しOB訪問を多く受けています。「もっといいアドバイスができなかったのか」と後悔することも多いし、「こんなエラそうなコトを言えるほど、自分が頑張っているのか」と反省することも…

『マーケティング・センス』の磨き方。

たまには自分がいる会社について語ろうと思う。いつの間にか会社に入って6年がたち、この会社のこともよく理解できてきた年頃になった気がします。就活の時期ですし、会社の宣伝になりますように。 結論から入ると、博報堂という会社の最大の魅力は「クリエ…

正しい努力がちゃんと報われる社会がいい。

「努力」に関する記事がいろいろと話題になっています。 がんばった人が報われる社会なんて嫌だ - 意味をあたえる そもそも「報われる」ってなんですか。 例えば、大切な人の誕生日に喜んでほしくて、レストランを予約し、プレゼントを買いに歩き回り、当日…

本当に「近頃の大人」はロクなのがいない。

この期に及んで、こんなタイトルの記事がダイアモンドから出てて悲しくなった。若者ががんばっているのに、大人が邪魔をしている構図。 「おにぎり2万個」握った女子マネージャーの美談に賛否両論! 「夏の甲子園」は本当に必要なのか? - ニュース・コラム …

それでも本を読んだ方がいい理由。

新潮文庫の100冊を筆頭に、今年の夏も恒例『文庫祭り』が始まりました。今年の新潮文庫のサイトはこんな感じです。 さて、本を読むことの意義に関しては、昔からずっと議論されています。 本を読むには時間がかかる。これだけSNS(主にTwitter、Facebook)で…

「メキシコの漁師とMBAコンサルタント」の話から考える仕事感について

「漁師とコンサルタント」という有名な話がある。 僕はこの話がとても好きです。 たぶん、有名なので知ってる人は多いと思いますが、だいたいこんな話。 メキシコの海岸沿いの小さな村に、MBAをもつアメリカのコンサルタントが訪れた。ある漁師の船を見ると…

ごはんはちゃんと残しましょう。

「ごはんはちゃんと残しましょう」 という記事を昔Facebookで書いたらみんなから怒られました。 なんてもったいない!何を言ってるんだ!!!と。 もう少し賛同してくれる人がいてくれてもいいと思ったのでけっこう凹みました。 僕の文章がヘタだったのもあ…

教えて!テリー先生! 『このコピー英語でなんて言うの?』

みなさん、「テリー先生」をご存知でしょうか。 「Real英会話」というすばらしいアプリを開発されている最高の先生です。 ちなみにアプリ画面はこちら。 本当に面白いアプリなわけです。そして何が「REAL」なのかと言えば「日本語の会話」がとてもリアルなの…

コピーライターじゃなくなりました!~大企業の異動ってそんなもんさ~

広告会社には「クリエイティブ」と呼ばれる部署、というか「肩書き」があります。ほかの言い方では「制作」と呼ばれたりもする人たちです。そこにはコピーライターがいてデザイナーがいてCMプランナーがいるわけですが、いかんせん、名刺を交換するときに「…

訪日外国人のためのWEBメディア「MATCHA」がいい感じです。

日本にいると気づかない、日本についてのことってたくさんあります。 つまり、日本人なら誰もが暗黙のうちに了解していることなので、わざわざ説明する必要などないようなことがたくさんあります。例えば、Suicaの買い方、Wi-Fiの使い方、牛丼屋さんでの注文…

クリエイティブの金言 ~ナタで切って、カミソリで仕上げる~

クリエイティブ作業は、楽しくもなかなかしんどい作業です。 それは生みの苦しみともよばれます。アイデアを考える作業には終わりがないのもつらいところです。 ハイな時は気持ちよくアイデアを考えられるのに、人の心は不思議なもので、ちょっとダメになっ…

さて、今年も就活生に偉そうなことをいくつか。

久々にいい感じに酔っぱらったダメな大人として就活生にいくつか偉そうに言いたいと思う。 最近、会社の近くで就活生をよく見かける。(不思議なもので、就活生からは「就活生だオーラ」が溢れ出ているからそれを見ればわかる)会社のラウンジでもよく見かけ…

『広告クリエイティブ』って何だろう?part1

この前、ちょっと面白い話を聞いた。 とあるコーヒーチェーンの話だ。 そこは僕がいつも行くお店なんだけど、 あるビルのオフィス棟の"中二階"的なところであり、 とても変な場所にあるせいか「人の入り」はあまり芳しくなかった。 だけどある日の夕方行った…

その昔『万雷舎』という寺子屋就活塾がありまして

その昔、神保町の路地裏に、怪しげで小さな寺子屋就活塾がありました。その名は『万雷舎』。70歳を超える塾長がひとりで運営していた就活塾です。「自分の人生のラストランは、若い人たちのために使いたい」塾長はいつもそうおっしゃっていました。広告を…

村上春樹ギライの人にもおすすめこの5冊!

なんだかHATENA界隈でも村上春樹の話題がいろいろ出ています。 村上春樹の「好き」「嫌い」はどこで分かれるのか? に関する一考察 村上春樹の「孤独」と西村賢太の「孤独」 村上春樹信者を公言している僕としては乗っからないわけにはいきません。 村上春樹…

「1.01の法則」のウソ ~ If it’s not fun, why do it? ~

少し前に「1.01の法則」というのが流行りました。そうですこれです。 どこかの学校に貼ってあったとかで、誰が最初に考えたのかは知りません。 みんな共感して、シェアしていました。僕もそのときは、なるほどと思ったものです。 しかしちょっと冷静に考えて…

「さいごは人柄」~ビジネスに必要なことは(友人の)父から教わった~

久々にこれはと思える名言を聞いたのでご紹介。 一緒に仕事をしているデザイナーの家訓らしい。 「さいごは人柄」 なんと短く、鋭く言い当てているのかと驚嘆した。酔っぱらったお父さんが語ったらしいが、なんとすごいお父さんか。そう、まさに。仕事も友人…

オダジマ先生に学ぶ、文章を書くために必要な8つの要素。

小田嶋隆のコラム道作者: 小田嶋隆出版社/メーカー: ミシマ社発売日: 2012/05/21メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 4人 クリック: 35回この商品を含むブログ (18件) を見る 僕はオダジマ先生の文章が好きです。 どのあたりが好きかと言えば、いろいろあ…

「アリとキリギリス」のほんとうの教訓。

みなさんもご存知であろう「アリとキリギリス」。 この話、もともとは「アリとセミ」だったとか。イギリスには蝉がいないのでキリギリスに置き換えられたらしいです(東欧ではコオロギになっている例が多いらしい)。 だけどもとが「セミ」だというのは納得…

「この世は生きるに値するんだ」と言える大人。

みんな言ってるけど、この言葉やっぱいいすね。 あれだけの作品を作り続けてきた宮崎駿の言葉だからやっぱり伝わるものがあるわけだけど、でも、 「この世は生きるに値するんだ」 こうやって言える大人って、本当に少ない。 この世界はすばらしい。生きてい…

「言葉の力」を信じない。

「言葉の力」という言葉を、たまに耳にします。 その度に、こんなに気持ちの悪い言葉も中々ないよなと思う。ザワザワします。それがもしコピーライターが使っている言葉だとしたらなおのこと。その違和感を強く感じたのは、ちょっと昔の朝日新聞の広告でした…

「いいね!」は「想像力の欠如」のボタン

「いいね!」しかない空間が気持ち悪い これにはタイムリーに共感した。まったく同じ理由で、俺も「はてな」ブログをはじめたところだったから。 Facebookはとてもすごいサービスだと思う。ザッカーバーグも、とても好きだ。Facebookを使うことで、世界中の…